atelier Mio

diary

世界

2021 / 05 / 18  11:23
世界
私がお仕事を通じて、大切にしているのはその方(お客様)の「世界」です。その「世界」を完全に理解することは難しいにしても、自分の引き出しの中から探し当てた類似する感覚と、新しく入ってくる情報を混ぜ合わせて、少しでもその「世界」の視点に近づけるよう心がけています。
「世界」がその「世界」として伝われば、必要としている人のところへ必ず届く。必要な人のところに必要な世界が届くことができれば「両思い」を作れる(逆に「こんなはずではなかった」という、回り道も少なくて済む)と、思うからです。

写真は、以前撮影させていただいた立川の「kitori」さんのショールームにて。職人さんたちのまかない後のコーヒータイムをパチリ。kitoriさんのショールームはいわゆるカタログ的な展示場ではなく、人のぬくもりや暮らしの気配があり、いつお伺いしても物語を感じる居心地の良い空間です。それはkitoriの山上一郎さんが家具や空間を作る時に一番大事になさっていることの現れなのではないかなと思います。
そして、奥様のメイさんの描く作品もkitoriさんの世界には欠かせない魔法。飾るためのARTではなく、いたずらっこの座敷わらしがちょこんと佇んでいるようなARTです。

kitoriさんのお客様は、kitoriさんの「世界」の住民になりたくて、扉をノックします。そして、その先には「はい、どうぞ」とニコニコとした山上さんとメイさんがお出迎え。私の憧れの「世界」です。

●kitoriさんのホームページはこちら

茅ヶ崎にて。

2021 / 05 / 13  20:18
茅ヶ崎にて。

有名な小説は「城の崎にて」ですが、私の茅ヶ崎にては、着物テキスタイル作家「彩り.irodori」さんの撮影でした。デザイナーの成瀬彩也桂さんは、デザインも染色も、着付け、ヘアメイク、スタイリング、そして写真のレタッチまでご自分で行われるアーティスト。

わたしは元画像の写真撮影をしました。彩也桂さんレタッチ後の美しい世界観は、リンク先でぜひご覧ください。私のほうはレタッチ前のアナザーカットをご紹介。モデルは栗山桃花さん。とてもアンニュイな表情が魅力的で、私はうっとり吐息しながらパチリ。
新作と旧作の予約販売展示会があるとのこと。ご興味のあるかたはぜひ、チェックを。

●彩り irodori 2021 Spring&summer Collection
https://www.facebook.com/146746975497160/posts/1783839671787874/

very berry beer

2021 / 04 / 23  20:36
very berry beer
Kunitachi Breweryさんの新しいビール(INDIVIDUAL ORCHESTRA #4)が、初めてのスタイルで興味津々。

詳しくはリンク先醸造長斯波さんの文章をお読みいただくとして、「Berliner Weisseですが、通常は個々人が好きな酸味に調整できるように味や香り付けのシロップと一緒に提供されることが多い」とのこと。残念ながらおすすめの「ラズベリーシロップ」が近所のスーパーにはなかったので、わたしは自家製いちごジャムを代用してみました。まるでドルチェなかわいいビールです!実は、2杯目はシロップを入れず、ゴジベリー(クコの実)をかじりながらいただいたのですが、これ、私的にはかなりヒットしました。なんともvery berryなひとときとなりました。
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ちなみにグラスは、木村硝子店の “極うす”のひとくちビールグラス。先日のケーキの撮影でお世話になった国立の陶器店「やま芳」さんで、「おうちビールにぴったりの小さなグラスが欲しい」とお伝えしたら、「このグラスでビール飲んだら格別だよ。ただの水だっておいしくなるんだから」とおすすめいただいたもの。繊細で手のひらで飲み物を感じるくらいの薄さ。(木村硝子さんのホームページの写真も美しくてうっとりします、目の保養になります⭐️


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彫刻家平櫛田中さんの愛した「レモンケーキ」

2021 / 04 / 20  17:14
平櫛田中さんの愛した味

少し前に取材させていただいた小平の洋菓子店「サントノーレ」さん。晩年の彫刻家平櫛田中さんの大好物だったレモンケーキと、ラムたっぷりの昔ながらのジューシーサバランが名物のお店です。実は、にわかに閉店の噂を聞き、慌ててお電話したら、ケーキや生菓子の製造はもうお終い、焼き菓子のみを売り切れるまで販売して、4月末で閉店なさるとのこと。

代官山の洋菓子店、丸の内パレスホテルでパティシエとしての修行を重ね、46年前にこの小平でお店を構えた店主さんは現在76歳。その最後のレモンケーキとサバランをいただきました。

お伺いした際に、閉店に関する奥様のお話をお聞きして、しみじみと納得しました。
「元気なうちにお店をやめることができて、お客様にも感謝しているのよ。近くにね、玉川用水がありますでしょ。主人と一緒に散歩したいなって思っていたの。遠くに行かなくてもこの辺りは自然がいっぱいで、徒歩の範囲で素敵な場所もたくさんあるから...。」


サバラン.jpg

ケーキを撮影するのにちょうどよいお皿がなく、アトリエのすぐそばの「くらしの陶器 やま芳」さんへ。こちらのご主人に、サントノーレさんのケーキの話をしたら、「そういう昔ながらのケーキなら、なつかしい感じのノリタケやナルミのケーキ皿がいいんじゃない?」と、ぴったりのお皿を目利きしていただきました。
こんなに品揃え豊富なお店が国立にあったなんて!もぐりでごめんなさい。


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[洋菓子サントノーレ]
東京都小平市学園西町1-16-21
☎︎042-345-1042
焼き菓子のみ4月末まで販売
(生ケーキは販売終了)

[くらしの陶器 やま芳]
国立市東2-8-9



59kimono

2021 / 04 / 16  23:50
59kimono

あっという間に桜も散り、ゴールデンウィークの話題がちらほら。
着物も、袷から単に衣替えになりますね。

もう販売が始まっていますが、「59kimono」プロジェクトの撮影を担当しました。5月から9月まで着まわすことができ、家で洗える手軽な素材で、着心地の良い大人の着物を、全国13社のプロジェクトメンバーがデザインする取り組みは、今年で10年目だそうです。(表紙の撮影のロケーションは、立川の家具職人kitoriさん、さすがの絵になる空間でした。)

https://59kimono.com/