diary

2023/01/30

振袖

振袖
先日、成人式の後撮りのワンシーンです。

彼女の振袖は40年前、お母様が成人式に着たもの。彼女の強い希望で、お母様の振袖を着たのだそうです。
ところがいざ、彼女のサイズに仕立て直そうと呉服屋さんに行ったら、「古い振袖をわざわざ直して着るのではなくて、その振袖を下取りに出してプラス20万円で新しい振袖を買ったほうがいいですよ」と言われて門前払い。
今は着物を着る人も少ないし、そういうものなのかしら、と思いつつもやっぱり諦めきれず、ネットで検索して辿り着いたのが坂本呉服店さんだったそうです。

坂本さんのところで、快くこまやかに相談にのってもらえたことが、本当に有り難かったとお母様。
振袖は裄などを彼女サイズに直して、帯はそのまま。帯揚げや帯締め、半襟などの小物を彼女の好みでコーディネートして新調したそうで、撮影の時も「この帯のここの赤い色が大好きで。これに合わせて帯揚げは私が選んだの。」と、とっても嬉しそうでした(そして、その様子を目を細めて見守るお母様も、幸せそうでした)。

親御さんからお子さんへの気持ち(その逆も)、そしてサスティナブルな着物。いつの時代にも決して古びない大切なものを、私は写真で未来に紡ぎたいなあと思いながら、心を込めて。


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